SA-910の修理 -その6-

おはようございます、Tomです。さて、昨日は、YAMAHAのプリアンプC-2aを仕上げました。これで一安心ですが、パイオニアSA-910の電源の部品が昨日入庫しましたので、なるべく早く修理したい気持ちになりました。昨日は、その気持ちをぐっとこらえてベッドに入りましたが、一昨日から東北も梅雨明けし、暑くてうまく眠れません。結局4時に目を覚ましてしまいました。『さて、どうするかな?そうだ!アンプ(SA-910)を直そう!』
普通こんな気持ちになるか!Tomはつくづく変なヤツでした。と言う事で今日は少し前に進みましたので、SA-910の修理-その6-をレポートします。

1.普通郵便でトランジスタが届く
 今回注文したのは、B電源基板のトランジスタ3種です。これを松本無線パーツというところに発注しました。ここは、普通郵便(120円)で配送してくれるので、とても助かりました。


中はこんな感じ。ちゃんとトランジスタが種類ごとに部屋分けされている。関心関心。

2.前回までのB電源基板の状態
 前回は、マイナス電源(-13V-16V,-24V,-42V)が全く出力されない状態でした。初段の2SB507を交換してもダメで、820Ωの抵抗も焼け焦げてオープン状態、100μFのコンデンサも容量抜けの状態でした。

3.今回の修理内容
 今回はこの基板に対し、下記の修理を施し、B電源を全て復活させることです。また、電源の安定度も考え、この基板の全ての電解コンデンサを交換します。
 ① マイナス電源の次段のトランジスタ2SA720の交換
 ② 初段のトランジスタ(2SB507)のベース電流を制御している820Ωの抵抗
 ③ 電解コンデンサ(全て)

4.途中経過
 マイナス側のコンデンサ、抵抗、トランジスタを交換したところ。電解コンデンサの大きさはこんなに違うんですね〜。技術の進歩は凄い!それにしても約40年前のアンプだもんな〜。よく生きてるな〜。まだ生き返っていないか(笑)。

5.全て交換作業を終了
 とかなんとか言っているうちに、全ての交換作業は終了しました。コンデンサを見てるだけで、なんか回路がイキイキしてきた感じがします。これをフレッシュなコンデンサと表現するのでしょう。

6.電源のチェック
それでは、早速電源電圧のチェックをしましょう。前回も書きましたが、電源の直流をチェックするといえども、オシロで波形を確認して電圧をチェックした方が宜しいかと思います。

『チェックの結果』
プラス電源は全てOK!そして問題だった、マイナス電源も全て復活しました。とても嬉しい瞬間です。

7.回路に電源を接続して、動作を確認
電源はOKとなりましたが、回路が動かなければ何にもなりません。まずはコントロールアンプに±16Vを供給して動作を確認します。

結果、プリアウトから音が出ません。よく見たらセレクタの後(プリの前段)にバッファアンプらしきものがついています。この電源は±24Vです。ところが±24Vはイコライザ、マイクアンプ、フィルターアンプ、メインアンプの前段など、様々な場所に供給されていますので、注意を払いながら接続し電源を入れました。
一応、煙は出ない状態です。±16V、±24V共に生きています。

8.入力を入れMDレコーダーでモニタチェック
これで、プリアンプは動くでしょう。いつもの様に入力は、DCD-3300、モニタはMDデッキを使用します。さあ、世紀の一瞬(ちょっと大げさ)です。スイッチON!
『結果』
左から音が出ますが、右からは音が出ません。しかも、左右どちらからもガサゴソガサゴソというノイズがしょっちゅう聴こえます。でも、ここまでは何とか来ました。

メインボリュームを絞っても、ノイズが出るので、これはおそらくコントロールアンプ部の電解コンデンサの問題だと思います。
次回は、また部品調達して、少しずつ直してゆきたいと思います。とりあえずプリアンプの音までは出るようになりました。結構重症みたいですね。