SA-910の修理 −その18−

おはようございます。Tomです。今日はいよいよファイナルの取り付けです。良くぞここまでファイナルを付けずに我慢しましたね〜。Tom自身感心しています。今日のメニューは、ファイナルの取り付けと接点の復活です。

1.ファイナルの取り付け 

ファイナルを取り付けるのは、久しぶりです。ラッピングリードを折らないように慎重に取り付けます。これが折れるとリードが短くなって、リードを変更しなければ取り付けが出来ないのです。

2.音の確認

 ドキドキしながら、スイッチオン!CD入力を入れ、徐々にボリュームを上げます。素直な音がヘッドフォンから聞こえてきました。左右の音のバランスもOKです。
ただ、波形の形が少し歪んでいるのと、オフセットが少しずれていますので、今後調整を入れてゆけばOKでしょう!



3.接点のガリ止め
 1)接点復活剤の罠
 
 次は、接点のガリ止めです。私は通常接点の復活には下記の接点復活剤を使用していました。所が、これには注意が必要ですと言うアドバイスを修理のお友達であるKさんから頂きました。
 実は、この接点復活剤、接点を復活させた後、油の様なもので接点を保護する役目も持っています。所がSA-910の様な古い機種の基板は接点にベーク板を使用しており、そのベーク板にそのオイルが入り込み膨潤し、ベーク板がふにゃふにゃになってしまうそうです。これではロータリースイッチの役目を果しません。

 2)そこでこれ! 

 そこでお勧めなのが、下記のクレ、エレクロトニッククリーナーだそうです。これは、車用のものですが、接点を復活させるだけの効果なのロータリースイッチのベーク板の膨潤が防げるそうです。

4.SA-910は接点が多い
 SA-910は、接点が多いアンプです。特にトーンコントロール部。以前にもご紹介しましたが、通常のアンプは、トーンコントロールはボリュームのみですが、このアンプは、ロータリースイッチで、全てCとRの組み合わせでトーンを変更すると言うもの。しかも50Hz,100Hz、10KHz、20KHzそれぞれの値を変更できるようになっています。Kさん曰く、この時代のイコライザーは、何十種類ものカーブがあって標準化されていなかったためだそうです。

5.接点スプレーの塗布
とにかく、このロータリースイッチを回すとがりがり音がします。その他のスイッチも上記の接点スプレーを使用して、ガリを取ります。


6.TREBLEツマミの修復 

TREBLEのツマミのツマミと外輪が分離してしまっていますので、瞬間接着剤で接着。


今日は、順調に行きました。後は調整のみですが、この調整は、じっくり行いたいと思います。もう6:30になりました。それでは、出勤の準備をしましょう!