おはようございます、Tomです。今週は、梅雨らしい朝が続いています。Tomの肉離れも徐々に回復し、昨日の昼からウォーキングを開始しました。朝のウォーキングの開始ももう少しですね。
さて、昨日は会社の帰りにNanさんの内に立ち寄り、Nanさんの同僚の角島さんから預かったSB-420を届けてきました。その時、Nanさんから『軽トラにつけていた無線機が突然動かなくなったんだけど、診てもらえる?』というので、2mのモービル機を預かってきました。
この故障したリグ(無線機)は、KENWOODのTM-201(10W機)というもので、Tomも以前、Sugiさんから頂いた事があります。さて、どんな症状なのでしょうか?
1.故障の症状を調査
まず、故障の原因を探るには、どんな症状なのか?をきちんと調査する必要があります。
1)電源を入れてみる。
一応、電源は入るようです。焦げ臭くはありません。
2)受信をしてみる
電源を入れ、ボリュームを上げ、スケルチをOFFすると『サー』という音が聞こえます。しかし、操作パネルの周波数表示は、全く光りませんし、受信も出来ません。
3)ダイヤル、ボタン類をチェック
ボリューム、スケルチはOKですが、周波数表示が見えないだけではなく、VFOのダイヤルを回しても、周波数が移動しているような感じがありません。
その他の機能のボタンも受け付けていないようです。
4)マイクコネクタ部が緩んでいる
フロントパネルのマイクコネクタのネジが緩んでガタガタしています。これは直さなくちゃね。
<原因の想定>
これはおそらく、軽トラでの使用により、操作パネルのどこかの接触が悪くなって、操作パネルのコントロールが出来ないのでしょう。そのため、ボリューム、スケルチなどのアナログ回路は生きていますが、表示、ボタン等のデジタル部が死んでいます。
2.中を開け故障箇所を探索
早速、カバーを開けてみます。流石に部品がびっしりですね。この機種は、リグを小さくするために、スピーカーも入っていません。
3.魔法の歯ブラシ登場!
さて、今度は、『魔法の歯ブラシ』の登場です。この歯ブラシは、修理には欠かせない存在で、清掃は勿論のこと、接触不良等の聴診器として、基板の部品を軽く叩いて振動をさせるのに、ちょうど良いツールです。これまでも、この歯ブラシで2〜3台のリグを修理してきました。特にデンターシステマの柄の先は、ゴムがコーティングしてあるので、クッションにもなってちょうどいい叩き棒なのです。
4.見つかりました!
暫くあちこと叩いたり、指で押したりしていたら、この部分を押した時に、突然スピーカーから突然CQの声が・・・・見つかりました!どうやらここのようです。
表示を見てみたら、表示もキチンと周波数を表示しています。
5.送信テスト
受信は復活したので、次は送信を確認します。PTTを押下してみると、きちんと10W出ている事を確認しました。
6.再現テストで故障箇所の断定・・・・しかし・・・・。
再現テストで、故障箇所を断定しようと思い、この周辺のコネクタを押したり、引いたり、叩いたりしたのですが、再現できません。どうやらきちんとハマって収まった様です。仕方ないのでケーシングして、暫く様子を見てもらうことにします。何もなければOKなんですから。
7.マイクコネクタのメンテ
20分もしないうちに接触不良が直り、このリグは復活しました。ちょっとあっけない。でも、長引くよりは良いので、一安心。せっかくですから、マイクコネクタをメンテしましょう。
1)リグ側のコネクタの緩みを修正
まず、リグ側のコネクタのナットの緩みを直します。これをキチンとしていないと、次の故障の原因となります。
リグのマイクの丸いナットを締める時には、この100円ショップの細いラジペンがとても重宝するんです。
2)マイクケーブルの修理
マイクケーブルもスリーブ切れて、傷んでいますね。これも断線の原因となりますので、スリーブを詰めて直します。
①コネクタをバラしてみる
コネクタをバラしてみると、やはりスリーブが途中で切断されてしまっていますね。これでは、応力がそのままケーブルに負荷として伝わるので、断線しやすくなります。
②切れた部分を切断
切れた部分をニッパーで切断し、下からスリーブを持ち上げて、コネクタを取り付けます。
8.最終確認