BOSEレシーバー RA-15の修理 −出戻り:FINAL−

こんばんは、Tomです。今日の天気は曇り時々雨という天気でした。比較的過ごしやすかったので、Tomとカミサンは畑で白菜の苗の定植をしていました。明日は仙台 『定禅寺ジャズフェスティバル』です。楽しみです!

さて、今日は畑仕事が待っているというので、朝5時起きしてBOSEのレシーバーの仕上げと出荷を行いました。
昨日の時点で、ヘッドフォンの出力の問題は解消されましたので、いよいよ仕上げに取り掛かります。

1.信号取り出し線の取り外し
昨日、オシロスコープでヘッドフォン出力のリレー周りの確認箇所をオシロスコープで確認するために、ハーネスを半田付けしていましたので、それを取り外します。

2.リレーの半田クラックを確認する

その後、Tomの推定である、リレーの半田クラックが本当であるかどうかをマイクロスコープで確認します。

リレーの片方はリード線を半田付けしたので、反対側の足を確認します。

すると、見事に半田クラックがありました。予想通りです。

リード線を取り付けた箇所も確認すると。半田付けした場所のすぐ近くにホールを見つけました。これじゃ〜まともに信号を伝送出来ないでしょう!

3.リレー周りを再はんだ付け
そこで、2つのリレーの足を再はんだ付けしました。

半田付け後はこんなに綺麗になりました。

その他、スピーカーコネクタやブリッジなど、大きくて力の入りそうな場所や熱が掛かる大きな部品は再はんだを行いました。

4.導通確認
テスターでパワーアンプ⇒リレー⇒スピーカーコネクタまでの経路の導通を確認しました。

5.動作確認

いよいよ電源を入れて動作を確認します。

1)ヘッドフォン出力の確認
まずはヘッドフォン出力の確認を行います。

2)スピーカー出力の確認

次にスピーカー出力の確認を行います。

OKです。

6.仮組み付け

動作確認が終了したので、メイン基板を組み付け、それに付随する回路も確認します。

1)メイン基板組み付け

メイン基板を組み付けます。

メイン基板を動かすための最低限の電源基板を取り付けます。

7.動作確認

仮組み付けの状態(まだネジが数本しか入っていない)で、動作を確認します。
すべて組み付けしてから動作確認を行います。

8.本体組み付け

9.操作パネルの組み付け
本体の基板がほぼOKなので、続いてフロントパネルを組み付けます。
それにしてもビスが多い!

スイッチのクリック感を確認します。

10.動作確認2

ここまでの状態で動作を確認します。全部組み付けてから不具合がでたら大変ですからね。
しかも、このレシーバーはビスが多いので・・・・。
電源ON!

大丈夫です。
次にCDの音声を確認します。

これもOKです。
そして、チューナーの音声確認します。

大丈夫です。
他の入力も確認します。

OKですね。

11.仕上げ

動作は確認出来ましたので、あとは仕上げです。

1)ハーネスの仕上げ

2)カバーの取り付け

3)清掃

12.最後の確認
仕上げをして、最後にもう一度動作を確認します。

これでOKです。

12.あとがき

今回の出戻りの修理は、Tomが修理した事による副作用ではなく、下記の通り元々持っていた不具合があり、今回のバラシによりトリガーとなって引き起こされたものでした。

1)チューナー基板のコネクタのはんだ不良。これは製造工程で起きていた不具合。これまで動いていたのが奇跡です。

2)ヘッドフォン出力の不具合は、経年劣化による半田クラックです。今回バラしたことで、決定打になりました。

やはり、民生機器の基板は、片面スルーホール無し基板なのでこういった不具合が生じるのでしょうね。
これで、このレシーバーはかなり安定して動作する様になったと思います。
このレシーバーは、あと20年は動作すると思います。
末永く大切にお使いください。