KENWOOD ディップメーター DM-81の修理 ーその2ー

こんばんは、Tomです。今朝は寒かったですね~。最低気温は4℃とほぼ11月下旬の気温でした。今日は在宅勤務だったのですが、あまりに寒くてセーターを着こんだり、厚手の靴下を履いたりして寒さをしのぎました。もう冬ですね。
さて、今日の記事は、昨日の続きで『KENWOOD ディップメーター DM-81の修理』ーその2ーです。前回は、肝心の高周波基板がバリコンに直接半田付けされていたり、あちこち直接半田付けされていたので、バラすのを躊躇していました。
今回は依頼された方にバラシの許可を頂きましたので、本格的にばらして、基板を取り出しました。

1.1KHzのトーン発振回路
ディップメータの基板は2つありますが、1KHzの発振回路が入っている回路は、高周波発生回路の基板の中にあります。

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回路図を送って頂きましたが、回路図はこんな感じで、1KHzのトーン発振回路は赤枠でくくってある回路です。

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2.設置状態
この基板の設置状態はバリコンに直接半田付けされていたり、筐体に半田付けされていたり、コイルの端子に直接半田付けされていたりして、これをばらさないと修理が出来ません。

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3.バラシ
そこで、依頼された方にご了解を頂きばらすことにしました。

1)バリコンのダイヤルのバラシ
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2)TOPパネルのバラシ
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3)本体と基板の半田のバラシ
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これで基板の半田付けが本体から離れました。

4)バリコンと基板の取り出し
本体からバリコンと基板を取り出します。

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5)バリコンから基板をバラす
バリコンに半田付けされている基板の半田を取り除き、バリコンから基板を取り除きます。

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これで、基板がフリーになりました。

4.基板の再ハンダ
古い片面基板の故障で一番多いのは、古い半田が腐って、しかも部品のリードが錆びて、基板の半田と部品のリードの接点不良が起きる事です。両面基板のスル―ホールならまだ良いのですが、片面基板は最悪です。
そこで、まずは、古い半田を吸い取り、新しい半田を乗せてあげます。

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5.動作確認
再ハンダを行った基板の動作を確認します。

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オシロスコープで動作を確認しましたが、まだ1kHZの回路は発振しないようです。
次回は、発振回路を中心に部品の確認を行います。
お楽しみに!