TS-850の修理 −その2−

おはようございます、Tomです。昨日は、比較的穏やかな日でした。でも、今日から大雪が降る予定なので、とても心配です。

さて、昨日から始まったKENWOODのHF帯の無線機TS-850の修理ですが、昨日は、オートアンテナチューナーユニットを取り外したところ迄でした。

本日は、カバーを開けた状態で、様々な確認を行います。なにせ、無線機のことは良くわかりませんので、まずは、周りから攻めてゆきます。

 1.接触不良の点検
 2. ICの調査と動作確認
 3.外付けしたSWRメータでの確認
 4.チューナーの共振回路のシグナル確認
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1.接触不良の点検
  まずは、アンテナチューナーで経時的に接触不良になると思われる箇所の接点を全て復活させます。

 1)同軸ハーネスのコネクタ洗浄
  まずは、チューナーに接続されている2本同軸ケーブルのコネクタの接触不良をなくします。方法は、エレクトロニッククリーナを吹きかけ、コネクタを抜き差しします。

 2)ロジック系コネクタの洗浄
  次は、ロジック系のコネクタ(恐らくモレックス製)の接触を回復させます。方法は上記1)と同じ方法です。

 3)トリマーの洗浄  
 最後は、トリマーを洗浄し、接点を回復させます。

 これで、動作確認を行いましたが、依然として、チューナーはNGです。

2.ICの確認
 次にICの中身を確認します。

 1)74LS74
  これはTTL ICで、フリップフロップが2個入っております。懐かしいな〜。昔会社入った頃、たくさん使ったな〜。

  

 2)C-MOS TS4066BP
  これは、4回路入っているアナログSWです。基板上にはこのアナログSWが2個ありました。これは、何に使用しているかというと、2個のDCモーターがありこれでバリコンを動かしているのですが、その正転、逆転のON/OFFに使用している様です。このあとにモータードライバーあります、

3.外付けしたSWRメータでの確認

  外付けしたSWR計でSWRとパワーを確認します。
 結果、SWR計は全く動きませんでした。

 もしかして、SWR計が壊れている?
 そんなことはないはず。別のHF機を取り付けて同じ様にSWRとパワーを測定します。

すると、今度はきちんとパワーも出て、SWRも1で収まりました。
と言う事は、パワーが出ていないかもしれませんね。

4.最後はチューナーの共振回路のシグナル確認
 本当に出力がきちんと出ていないのか?そこで、確認作業の最後は、チューナーのバリコンとコイルに行くハーネスの電圧を測定しました。

 1)チューナーの共振が最適になった時の信号
  

 2)チューナーの共振が最悪の場合

今日は、ここ迄です。

今日判ったのは、下記の2つです。
 ①パワーが出ていない。
 ②共振回路はキチンと動作している。(かもしれない)

明日からは、サービスマニュアルを元に攻めてゆきます。
でも、このサービスマニュアルはとても厚いんだけど、内容がイマイチなんだよね〜。