LINNのプリアンプKAIRNの修理 再び ーその5ー

こんばんは、Tomです。今日は朝から一日秋晴れの良い天気でした。このところ良い天気が続いていますね。でも、明日から天気は下り坂ですね。

さて、週末はいろいろと活動をしていたので、LINNのKAIRNの記事は書けませんでした。でも、修理は、忙しい合間を縫って実施していました。2日間の活動を本日と明日の2回に分けてレポートします。

1.回路図の入手
回路図は、パターンを追いかけて作成をし始めた時、読者のヘボ様からブリリアント電源の回路図を送って頂きました。
ヘボ様、大変ありがとうございました。
でも、この回路図は、どのようにして入手したのでしょうね。素晴らしいです。

2.回路図から故障個所の推測
回路図は、9枚構成になっていますが、その中で重要なのがこの回路図です。

今回の故障は+24Vだけです。
でも、通常のスイッチング電源は、二次側の一か所からフィードバックをかけて発信周波数やデューティーを可変しますが、5Vと−24Vは正常のようですので、フィードバックは問題ないと思います。
なので、二次側の問題だと思います。

ところがこの回路図を見ると、二次側はとてもシンプルです。
二次側で壊れそうなのは、10μFのチップタンタルコンデンサだけです。

3.代替のコンデンサの取り付け
部品はチップタンタルコンデンサですが、Tomはチップタンタルなんて持っていません。
かろうじて、10μFのタンタルコンデンサはありましたが、耐圧は16V。これでは使えませんね。

そこで、10μF50Vの電解コンデンサを使用することにしました。

4.タンタルコンデンサ電解コンデンサに交換

  1. 24Vの電源ラインのタンタルコンデンサを取り出しました。

これがNGなのかどうか、容量を確認します。
そのために、チップタンタルにリード線をはんだ付けします。

そして、容量を確認すると、10μFありました。

でも、リークしている可能性もありますので、電解コンデンサに交換します

5.動作確認
それでは早速動作を確認します。

結果は、OKです。きちんと+23Vでて、しかも、時間が経っても電圧が下がりません。

OKですね。

6.背の低いコンデンサを取り付ける
動作が確認出来たので、仮止めから本格的に取り付けます。
でも、10μFはタンタルコンデンサに比べ少々背が高いので、4.7μの小さな電解コンデンサを2個使用して取り付けます。

いい感じです。
タンタルコンデンサは危険ですので、この際、他のタンタルコンデンサ電解コンデンサに交換します。

この状態で、もう一度動作を確認します。

結果はOKです。

7.組み立てと動作確認
いよいよ組み立てます。

さあ動作確認です。

スイッチON!
おお、23Vになりました。

でも、なんだか電圧がどんどん低下してゆきます。
これって、また同じ状況になっています。
最後には、これまで通り10Vまで低下してしまいました。

ガッカリです。
何が悪いんだろう?
次回は、この状態から一つ一つ元に戻し、動作を確認してゆきます。

8.今日の一枚
今日の一枚は、ボブジェームスの『フォクシー』です。

パーソネルで有名どころは、スティーヴ・ガット、マーカス・ミラーです。
このアルバムは3曲くらいコマーシャルに使用されていました。