革細工用ミシンのモーターユニットの修理ーその1ー

こんばんは、Tomです。今日は大寒波が近づき、日中もかなり寒くなりましたが、15:00~20:00迄雪が降るという予報でしたが、予報に反し、今のところ雪は降っていないようです。でも、外気は既に-4℃程になっており、今夜未明は―8℃まで下がる見込みです。皆さん、水道管は水抜きしましたか?
さて、昨日は、高校の同級生から依頼されたミシンの修理を行いましたが、残念ながら、スイッチング電源の故障でしたので、部品の入手も考慮し、修理を断念しました。そして今日は、会社の後輩のK君から依頼された、革細工用ミシンのモーターユニットの修理です。突然ミシンのモーターが動かなくなったそうです。さて、故障の状況でしょうか?

1.依頼を受けたミシンのモーターユニット
これが依頼を受けたミシンのモーターユニットです。

構成は、スイッチング電源、モータードライブユニット、ステッピングモーター、そしてフットスイッチです。

2.動作確認
それでは動作確認を行います。

1)電源を入れる
まずはフットスイッチを接続せずに、電源を入れます。
結果、コントローラはLEDが点灯しているので、電源部の故障ではないようです。

2)電源電圧を確認する
次にオシロスコープで電源電圧を測定します。

結果、電源はきちんと+24V 出ています。

3)フットスイッチを接続し始動を試みる
電源が問題ないので、フットスイッチを接続し、モーターを動かしてみたいと思います。
フットスイッチON!・・・・・・・ダメです。

モーターが少しギクッと音がして、ロックしています。
なんだか励磁状態でロックしている感じです。

3.バラシ
さあ、故障の症状が確認出来ましたので、ばらして行きます。

1)モーターの接続部のバラシ
ドライブユニットを見ると、どこにもプローブが入るスキがありません。

そこでステッピングモーターのコネクタの付け根をばらしてプローブが入るかどうかを確認します。

どうやら、モーターのハーネスの付け根も、プローブの入るスキがありません、

2)ドライブユニットのカバーのバラシ
今度はドライブユニットをばらします。

接続端子が邪魔でケースが開きません。

そこで接続端子を-ドライバーでこじります。

これでやっとカーバーが取れました。

でも、コネクタがカバーに引っかかります。
そこで、カバーの一部をニッパーに切断します。

これで、やっとコネクタも取り外すことが出来ました。

後はもう一度接続端子を取り付けます。

これで、オシロスコープのブローブを端子に当てることが出来るようになりました。

4.オシロスコープで端子の波形を確認する。
それでは、早速ドライブユニットの端子にオシロスコープを当て、端子電圧や波形を確認します。

結果、端子の状況はこんな感じになりました。



どうやら、駆動パルスが出ていない様です。
次回は、なぜ駆動パルスが出ていないかを確認します。
お楽しみに!